勝手に文字起こし:「メガヒットの法則」〜2010年8月14日「人間関係を楽にする方法」より

  • 2012.10.08 Monday
  • 10:50
 2010年8月14日に行われた「人間関係を楽にする方法」という講演会(?)の一部だけを文字起こししました。
 この講演の大部分は「人生の法則」というタイトルで書籍化されていますが、この部分、岡田斗司夫さんたちがガイナックス時代に発見した「メガヒットの法則」を解説した箇所は載っていませんでした。
 そこで、以前にこの講演会の動画が公開されていた時(現在は非公開のようです)に音声をダウンロードしていたので、勝手にテキスト化させていただきました。
 もし、岡田さんやFREEexの方たちの不利益になるようでしたら、削除もしくは非公開にするかもしれません。
 それでは、お楽しみください。

(ここから文字起こし)

動画「人間関係を楽にする方法」第1部Chapter05より

【0:00】
 で、なんでこういう4つのタイプだと思ったのかと言うとですね。もともと僕はガイナックスっていうですね。アニメ会社の社長を長いことやってですね。そん時にアニメの企画とかをいっぱい考えたんです。で、そん時にですね、よいしょ、企画会議延々やったんですよね。
 あの、アニメ1本作るのってやっぱり劇場のアニメだったら3年位かかるんですよね。テレビシリーズでも準備期間1年くらいかけてその後テレビシリーズ半年続けるんだったらやっぱり制作が1年くらい続く、つまりアニメって何がすごいかって生涯に作れる本数って決まってるんですよね。
 観る側は結構観れるんですよ。観る側は自分の好きな作品って言うと20本、30本、40本って言えるんですよね。映画ファンもそうですよね。自分にとっての映画ベスト10とか映画ベスト50とか映画好きな人だったらすぐに言える。小説読む人だったらすぐに出せるんですけどもこと映画とかテレビシリーズというのを作る側に立ってみると実は生涯で10本から15本しか作れないんですね。だから、何を作るのかがすっごい大事なんですよ。
 劇場の映画というのをまじめに作ったら2年か3年に1本くらいが限度です。ということは自分のプロデューサーなり監督の現役生活というのが20歳から作れる人はあまりいないですよね。やっぱり30歳くらいから作って、で60歳くらいなったらもういくらなんでも現役の第一線の監督ではなくなっちゃうわけですね。と言うことは多く見積もっても30年しかないわけですね。最大限見積もってもです。30年間でまともな作品3年に1本作れたとして3年に1本作れる監督というのは日本ですごい少ないです。そんなにチャンスがいっぱいあるというのは。と言うことは生涯に10本しか映画が作れないですね。テレビシリーズだったらもっと少ないですね。10本じゃなくて7本とか8本くらいになっちゃう。そうなるとどんな作品を作るのかすごい慎重に考えるわけです。なので企画会議というのはですね、これから1年半とか2年間自分たちの人生をかけるものになるからすごい揉めます。どんな物を作るべきかそれが当たるのか当たらないのかそんな話になったりね。
 で、さんざん考えた続けた結果どうやら、あ、あのなんだろうな、どうやらじゃないな、さんざん考えた続けた結果メガヒットしかやっちゃいけないなって思ったんですね。そん時に思ったのは。と言うのは映画を作るとかですね、テレビ番組作るでもなんでもいいんですけども、ちょっとヒットとかですね、所謂ほんのちょっと面白いというのを目指すと絶対に敗北するんですよね。「間違い無く大ヒット!!」っとやっといてようやっと中ヒットくらいなんですよ。で、運が良かったらその間違い無く大ヒットというのが偶然いろんなあの要素が入ってきたり、あの思わぬところでラッキーなものが舞い込んできたりで大ヒットしたりするんですけども、少なくとも企画段階では「外れるはずがない、絶対ヒットする」っていうような要素を全部入れてかなきゃいけない。じゃあ、メガヒットする大ヒットするような要素、何なのか。
 そん時に僕らが考えたのはこれです。

【2:59】
 メガヒットの四大要素です。これさっきのやつに対応しているんですけども、そん時はまさかそういう対応になっているとは思わなかった、4つとも思わなかったんですね。3つだろうか5つだろうか6つだろうかという風にさんざん考えて、あれ?実はこの4つ4種類だなってわかったんです。

【3:19】
 この、まず左上の「美しさ気持ちよさ」っていうのはメガヒットする映画っていうのは絶対にどっかに快感があるんですね。カメラワークが流れるようだとか、絵が美しいとかですね。もしくはカーチェイスシーンが気持ちいいとか快感がある。女の人の綺麗な裸が出てくるとか綺麗な肉体が見れるとか何でもいいんです。見てる人間の心とか感性とかに快感を与えたりもしくは気持ちよさを与える、これは絶対メガヒットする作品には入ってる。

【3:59】
 次に「勝負とか競争がある」。これは映画の中のドキドキワクワクに不可欠なんですけども、映画の中の必ずどこかで、時間に間に合うだろうか?とかですね、もしくは勝つだろうか負けるだろうかという勝負や競争の要素が必ず入ってる。メガヒットは。これ芸術系の映画とかですね、あともしくは癒し系の映画であんまりヒットしないやつはこんな全部入れなくていいです。

【4:23】
 で、3番目「正義感とかメッセージがある」いわば社会性があるですね。メガヒットする映画というのは必ずその時代の何かの事件に対応してたりする、で、監督とか作った人の何か主張みたいなものが必ずあってメッセージ性っていうのが強くある。

【4:43】
 で、4番目「知識とか発見」がある。意外なことにメガヒットする映画というのはちっちゃい豆知識とかトリビアのかたまりがあったりするんですね。「ああ、こんな事知らなかった」とかああ、こういう例えば電車を運転するにはこういうプロセスがあるんだ、ちっちゃいあの面白いこと、知識がいっぱい入ってる。

【5:04】
 ただ、これら全てに関してだいたいメガヒットする映画には入ってるんですけども僕らはそれに気が付かないんですね。なぜかというとさっきの4タイプに私たちはそれぞれ位置しているから自分の位置しているポジションのものはすごく大きく見えるんだけども、自分の位置している反対のものっていうのはついつい見逃してしまうから、
 だから、メガヒットする映画っていうのはなんだろう?って言ったらこの四種類がなかなか出てこないですね。僕らもその時分析したのが、大ヒットした映画と大ヒットはしなかった、やっぱマニアの評価は高いんだけどメガヒットはしなかった映画を見ると色々分けてみたらその差はなんなのかというとやっぱ中ヒット程度で終わる映画というのはこの3つくらいしか届いてなくて四種類目はなかなか出て来ない。それも5人とか6人で会議しないとこの四種類が出て来なかったですね。なぜ自分たちの心理、心の中、価値観や盲点、見えない点みたいなものがあるんだろう?その中で出てきたものがこれ。

【6:00】
 よろしいでしょうか?で、ですね、このじゃあ、四種類を組み合わせて企画を作って作れたのかというとそうじゃないんですね。1人の人間、監督からはこの四種類って出て来なかったんですね。で、面白いことにわかってきたのが映画の中のこの部分が好きって複数のスタッフを組み合わせることによって初めてこの四種類の要素を持った企画が生まれだした。つまりある人間がこういうことを意識したからといって、なんだろうな、意識的にこれを取り入れるというのではなくて、実はそういうのを持ってるバラバラに持ってる人間を組み合わせないと新しいものというのはなかなか作れないというのがわかってきました。

【6:44】
 ええとですね。50分になりましたので一旦ここであの休憩の時間を入れてですね。ま、この時の経験、下地になってこの4つのタイプ思いついたという話しからですね、休憩後はですね、ようやっとこの判定テストの方に入りますので10分間の休憩して2時から始めます。で、2時になりましたら筆記用具を用意してここで待っててください。で、その時にですね、一言ずつ僕が解説します。この問題こういう風な意味です。なのでネットでやられた方も一回頭の中を空にしてあと今日の話し聞いて自分がどのタイプなのか考えてください。
 なぜかというとですね、今のうちに話しておきますけどもこの4タイプの判定というのはですね自分を判定するのが一番難しいんです。自己判定がもっとも難しい。一番楽なのが心の中に浮かんでくる「あいつ、あのタイプだ」というやつがもっとも正しいんですね。これはあのもともと他者とのコミュニケーションを取るためのツールですから、自分のために使うのが大変難しいんです。でも、自分のことわからないと皆さんやっぱ納得しないし、便利に使いこなせないんですね。自分がわかって他人がわかって始めて戦略が立てられますから。なので、一応あのネットとかでテストされて自分がこのタイプとわかっている人も今日の話しを聞いてもしくは今までの話し、そしてこれからのテスト、そのテストに対する解説というのを聞いた上で自分こっちじゃないかな?という微調整を行なってください。その後で手を上げていただいて座席移動というのをしようと思います。それでは2時まで10分間休憩します。お疲れ様でした。(拍手)

(ここまで文字起こし)

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