セリフを変えないでという意味がなんとなくわかった気がする「セクシー田中さん」

  • 2024.03.02 Saturday
  • 07:02
ドラマ「セクシー田中さん」に対して原作者の芦原妃名子先生が
「セリフを一言も変えないでほしい」
と言っていた。
実際、3巻まで読んだら、なんとなくその気持がわかった気がする。

3巻第5幕で朱里が元カレ(?)の進吾に向かって言う言葉はかなり練って作られてるんだろうなとわかる。

単純に好き嫌いを語ってるわけじゃなく、朱里にとって朱里本人、進吾、田中さんの立ち位置を言葉で伝えてる。
それに付随する進吾との会話やタクシー内での運転手との会話や回想シーン。

とても大事な台詞たちだと思う。

ドラマも第1話だけは観て、これから2話以降を観るつもり。
ドラマとして面白く作り上げられてる。

1話を観る限りでは、そんなに大きな変更点は見つけられなかった。ちゃんと原作者の意向が反映されたのだと思う。

ただ田中さんが会社で歩くとき直角に曲がるとかそれはどうかなと思うシーンがある。田中さんの性格を表現してるんだろうけど。

そこは脚本というより演出の範囲だと思う。

「【推しの子】」実写化は成功するかも。でも、原作ファンにとっては良いことではないかも

  • 2024.02.23 Friday
  • 07:10
たまたま見かけたnoteの記事。

「漫画と実写 - 「推しの子」実写化の報に思うこと」
https://note.com/lunako_lunao/n/n66c40c282aa7

記事を書いたルナコ・ルナオさんは【推しの子】の実写化に懸念があるそう。
なぜかの部分を引用してみる。
「たとえば、美内すずえさんの傑作「ガラスの仮面」では、北島マヤという天才女優が芝居を演じるシーンがたくさん登場しますが、読者が見ているのは「北島マヤの芝居そのもの」ではなく、「天才女優である北島マヤが天才的な芝居をしている描写」です。
もっといえば、その芝居を見る人々が「見事だ…」というようなセリフで、彼女の芝居を誉めそやす描写などの演出を見て、これは「天才的な芝居をしているシーンだ」と、そう認識しながら読むわけです。物語が面白いので、劇中劇を観る人々の反応を受け止めながら、ぐいぐいと作品世界に引き込まれていくのです。
これは漫画であればこそ可能な演出といえます。
ところが、仮に「ガラスの仮面」を実写化したとすると、わたしたちの目には、そのまま「天才的な芝居」が飛び込んできます。その実写作品内における北島マヤの芝居を、仮に「天才的とはいえない俳優」が演じているとすれば、途端に説得力をもたなくなる、そういう危険があるのです。」

これを読んだとき、なるほどと思ったのと同時に
「今だったら漫画の演出方法は成立するんじゃないか」
と思った。

稲田 豊史さんの「映画を早送りで観る人たち〜ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形〜」

https://a.co/cV8izDM

序章に「鬼滅の刃」の表現の解説がある。
「TVアニメシリーズ『鬼滅の刃』(第一期)の第1話。主人公の竈門炭治郎は、雪の中を走りながら「息が苦しい、凍てついた空気で肺が痛い」と言い、雪深い中で崖から落下すると「助かった、雪で」と言う。 しかし、そのセリフは必要だろうか。丁寧に作画されたアニメーション表現と声優による息遣いの芝居によって、そんな状況は説明されなくてもわかる。 このセリフが原作どおりであることは承知だ。しかし、モノクロの静止画である漫画とカラーで動くアニメーションでは、情報量が格段に異なる。漫画の場合、一枚絵では伝えきれない情報をモノローグで補足するのはいいとしても、アニメーションになった時点で、その補足情報は必要不可欠と言えない」

今は補足情報は必要不可欠と言えないではなくむしろ必要条件に変わってる。 そうでなければ「鬼滅の刃」が漫画のような演出をして受け入れられるわけがない。

漫画の主人公のモノローグや、わかっている人が主人公の天才性を解説する演出はおそらく実写ドラマでも成立する。

アイの天才的なアイドル性は一瞬だけ見せてあとは
「歌が上手い」
「ターンがすごい」
などの説明だけで十分なのだろう。

その【推しの子】で印象的なシーンがある。

2.5次元の舞台でヘタクソなモデル出身の俳優が一瞬だけすごいアクションを魅せる。
それを観た観客が
「原作通りだあ!」
と叫ぶ。

ここを読んだ時、
「ファンてバカにされてるな」
と感じた。

原作通りだったら、それだけで喜ぶと思われてる。そしておそらくそうなんだろう。

黒川あかねがアイの言動を完璧に再現したら。
赤ん坊のアクアとルビーが見事なオタ芸を披露したら。
有馬かなが
「あんたの推しの子になってやる」
と決めたら。

それだけで
「原作通りだあ!」
と思ってくれるのだろう。

原作ファンが求めてるのはドラマとしての面白さより原作の再現だから。

対してドラマの作り手が目指してるのはアマプラのランキング上位と映画での収益。
そのためには少ない原作ファンよりもアニメファンよりも、出演者のファンをアマプラに加入させて映画館に足を運ばせることだろう。
そのためにはファンが喜ぶような出演者の見せ場とドラマ的な面白さが必要。

そうすると原作ファンの気持ちがきっと犠牲になる。

【推しの子】実写ってよくやる気になるな

  • 2024.01.25 Thursday
  • 06:40
「週刊ヤングジャンプ」で連載している【推しの子】がまさかの実写化。
作品内で漫画実写を批判しているエピソードがあるから、よくやる気になったなと感心する。
実際、評判は悪い。やめてくれの声多数。

そしてキャストとビジュアルが公開された。

うん、ほとんどの人は知らない。アイ役の人は「映像研には手を出すな」で見たらしい。覚えてない。

頑張ってるが原作そっくりとは思えない。まあ無理もない。存在し得ない「究極のアイドル」を絵で表現したのがアイなんだから。

MEMちょ役のあのちゃんくらいは一応知ってる。……MEM?えっ?

どこまでのエピソードをやるつもりか?MEMなんてかなり経ってから出るぞ。黒川あかねも出るのか。「今ガチ」までやる気か。
最初は原作1巻くらいだとおもってたが。

よくニュースを見たらAmazon Prime Videoでドラマシリーズをやってから劇場映画をやるのね。単純に端折るわけではなさそう。

「【推しの子】」作中内では架空の漫画の実写化がされている。
そこでは演技未経験のキャストが作品をダメにしてることになってる。

でも、実際の実写化作品の大半は脚本と演出に問題があることがほとんど。

まだスタッフの情報は出てないからなんとも言えないがキャスト面で言えば不安は今のところない。
というか気にしてない。

乗り込まない光輝ロボ

  • 2023.11.27 Monday
  • 06:47
ツイッターと呼ばれていたやつを見ていると

「ロボットの研究をするようになったきっかけは?」
「ガンダムです」
「エヴァンゲリオンですね。先生は?」
「僕は鉄人だね」
「「鉄人ってなんですか?」」
「……」

なんて書き込みがあった。
まあそうだろうね。でもアトムやエイトマンのような等身大ロボットじゃないのか。

そう言えばマジンガーZがガンダムやエヴァのような乗り込み型ロボットの先祖。だけど横山光輝のロボットはマジンガーZ以降も乗り込むやつってなかったような。

鉄人28号にはじまりジャイアントロボ。バビル2世のポセイドンやロプロス。マーズのガイアー。
みんなマジンガーやガンダムのように中に乗り込んだりしない。

ただまったく乗り込まないわけじゃない。

マーズの敵役であるミュータントは6神体と呼ばれるロボットの中に乗り込む。

でもヒーローたちは中に入ってないはず。
横山光輝先生に何かこだわりがあったんだろうか?

【推しの子】たちはアイの掌の上

  • 2023.10.29 Sunday
  • 07:03
週刊ヤングジャンプで連載されている「【推しの子】」。いよいよクライマックスに向けて動き出してる。

最新話でアイが自身の子のアクアに送ったDVDの中身が少しだけわかった。
アイはその中でアクアたちに何かをやらせたがってる。

アクアと妹のルビーはアイを謀殺した自分たちの父親に復讐するのが目的。アイはそれを求めていたのだろうか。

それはわからないけど、気になっているのが今、撮影している映画に子役で出演する謎の子どもツクヨミ。

おそらくこの子はアイの生まれ変わり。

アイが殺害されたとき、アクアやルビーと同じく生まれ変わるだろうと僕だけじゃなく他の読者も思ったと思う。アクアと同じようにすぐに生まれ変わったのなら、中学生になってるだろうと。
ただ、それを当のツクヨミ自体が否定している。

でも、アイは「マジモンのうそつき」。

この後の展開がどうなるかわからないけど、とりあえずこれだけは書いておこうと思った。

「だんドーン」課金して応援することに決めたよ

  • 2023.06.15 Thursday
  • 07:35
今週の「週刊モーニング」が発売された。泰三子先生の「だんドーン」も連載開始。
やっぱり川路利良が主人公。予想以上に面白くてひと安心。

でもそれ以上に衝撃だったのは泰先生の連載延期の理由を説明してくれたインタビュー。

https://is.gd/JhCuk5

「だんドーン」準備中に泰先生のご主人が亡くなったそうだ。
そのために漫画をやめようかと思ったくらい。

それでもこうやって約束通り描いてくれた。

こうなったらコミックDAYSに課金してでも応援するよ。単行本も電子だけど買うよ。

頑張ってほしいからね。

「超人ロック」全部買えたかな

  • 2023.06.12 Monday
  • 07:11
昨年、漫画家の聖悠紀先生が亡くなった。毎年の6月9日を「超人ロックの日」としてネット上に「超人ロック」のファンアートや思い出話が上がってくるのを奥さまと二人で楽しみにされていた。

先日の6月9日にお別れ会があったそうだ。

その日に僕は「超人ロック 新世界戦隊」をeBookJapanで買った。

その1週間前に「少年キング」で連載されていた「超人ロック」の単行本を全巻買えたのでこれで電子書籍になった「ロック」は全部揃ったと思う。

だからなんだというわけではないけど、思うところがあるな。

泰三子先生、始動!

  • 2023.06.09 Friday
  • 06:52
今週の「週刊モーニング」の次号予告に「ハコヅメ」の作者、泰三子先生の新連載が発表された。

タイトルは「だんドーン」。
予告を見ると「日本警察の父を描く」、「歴史の陰に隠れたモブ」、「武士らしくない武士」と書かれている。
主人公と思しき人物はおそらく飛脚の格好をいしてる。

たぶん日本警察創始者、川路利良の物語。

調べてみると薩摩藩士で薩摩→江戸間を飛脚として走ったらしい。
禁門の変で来島又兵衛を狙撃した。

鹿児島では西郷隆盛を暗殺を企んだため長らく正当な評価がされなかったとか。

川路が主人公かどうかはわからないけどとりあえず楽しみだ。

ホノオモユルはもう少しとんがってほしい

  • 2023.05.14 Sunday
  • 07:03
先日「アオイホノオ」28巻が発売された。主人公、焔燃(ほのおもゆる)がプロの漫画家になって大阪から上京してさらに時が経過してる。

雁屋哲原作の「風の戦士ダン」の単行本も決まりアシスタントも入って順風満帆な状況。

そんなある日、同じ雁屋哲作の「美味しんぼ」の第1話を読んだ焔は、その絵を見て衝撃を受けた。

……なんで?正直「美味しんぼ」の絵ってそんなに上手だと思えないんだけど。
「アオイホノオ」の中で焔が解説してくれてるけど、いくら読んでも理解できない。絵だったら「風の戦士ダン」の方が上手いと思うもの。

「アオイホノオ」の最初、焔がまだ学生だった頃
「高橋留美子を俺だけは認めてやろう」
「あだち充がかわいそうだ」
「原秀則の漫画の内容は無い」
と上から目線で評論していた頃のとんがってた焔燃に戻ってほしい。

でも、無理だろうな。

泰三子先生が大丈夫だと思えない

  • 2023.02.26 Sunday
  • 06:51
「ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜」の最新23巻が発売された。これで第一部終了。

本来なら昨年の10月に泰三子先生の最新作が連載されるはずだった。でもいまだにその目処がたっていない。
そのことが単行本の巻末に担当編集が書いてる。

そこで
「ネーム7話、構想3巻分ができてる」
そう。

これって穿った見方をすれば
「原稿は1話もできていない」
ってことじゃないの?

それに気になったのが
「寝る間も惜しんで」
という言葉。

「ハコヅメ」が連載されていた頃、あまりにも休んでなかったので読者のみんなも心配していた。
だけど、実際は週休2日でやってることを知って誰も何も言わなくなった。

それなのにこの言葉が出ると「心配ない」と言われても心配になってくる。

もちろん「寝る間も惜しんで」という慣用句が本当に寝てないという意味じゃないことくらい知ってる。

でも、そこまで頑張らないでほしい。

1に健康、2に家族。3、4がなくて5に仕事。くらいに考えてほしい。

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