広報室って本当はどんな感じなんだろう?-『空飛ぶ広報室』を読んで
- 2014.01.16 Thursday
- 00:32
やっと読み終わった、堪能した有川浩さんの『空飛ぶ広報室』。いくら厚い本だとはいえ、一週間かかるとは思わんかった。
航空自衛隊の広報が舞台。読み始める前は華やかなブルーインパルスを事故で辞めざるを得なくなった、主人公が徐々に広報室で頑張って意義を見出す話かと思った。
概ねそれは間違っていなかったが以前読んだ『64』と違ってなんか明るい。『64』は表舞台ではないからと広報の立場があまり良く描かれなかった感じがした。主人公も刑事に戻りたがっていたし。言ってしまえば全体的に暗い。
だが、『空飛ぶ広報室』の方はなんだか明るい。広報の立場も他の部隊も理解しているみたいで物事がサクサクと決まっていっている感じがする。主人公の空井大祐も1章の段階で広報の仕事の面白さに目覚めている。
これは警察と自衛隊の違いなのかしら?自衛隊は最初からマイナスイメージでスタートしているから広報に力を注いでいるのは小説を読むと納得する。たいして警察の方はそんなにイメージを上げる必要がないから必然的に広報が閑職扱いになるのかな?そんな疑問が湧き上がった。
でも、読み進めていくうちに単純に作風の違いにすぎないんじゃないかと思った。
ミステリーの『64』の方は広報で頑張る、いややっぱり刑事に戻りたいという葛藤が事件の真相に近づくように書かれている。『空飛ぶ広報室』は有川さんが書く以上ラブコメ前提だから空井も相手役の稲葉リカもやさぐれている場合じゃないものな。
何よりも有川さん自信が航空自衛隊の広報室に興味をもっているのだから良いイメージになるのは当然かもしれない。
だけど、実際の警察と自衛隊の広報ってどんな感じなんだろう?
ふたりのその後が気になるので、続編がでたらうれしいです。
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